先輩社員の紹介

宇津 智史

星野楽器(株)TAMA DIVISION

マーチャンダイジング第三部 TAMAプロダクト

2001年入社 (工学部卒)

■ 現在の仕事について教えてください。

商品を扱う会社の仕事を大きく分けると「作る側」と「売る側」に分けられますが、私は入社してから現在に至るまでTAMAブランド商品を「作る側」の仕事をしてきました。楽器を作る人間と聞くと職人さんをイメージしがちですが、ここで言う「作る」という言葉はもう少し広い意味を指します。商品が完成するまでには、新企画の立案、原材料費の試算、試作、検証、量産、検査などのさまざまな過程を経ており、これら全てが「作る側」の仕事に含まれます。そうして作られた楽器が世界各国に流れていくわけです。

入社後3年目からは中国広州市に駐在して自社工場「広州星野楽器製造有限公司」の立ち上げに携わり、中国人の部下を数名抱えながら品質管理としての任務を5年間やり遂げました。現在は日本で、商品企画と中華圏の下請けメーカー管理をしています。世の中にはMADE IN CHINAの物が溢れていますが、同じ中国産でも中国で売っている物と日本で売っている物とでは品質が異なります。それは「品質管理」という関所が異なるからです。駐在時代、異文化で価値観の違う相手に対して星野楽器独自の品質基準を理解してもらうことは難しく、また自分のさじ加減一つで世の中に良い物も悪い物も流れていくという、ブランドイメージを左右する業務を任されたのは大変良い体験となりました。商品企画に携わってから某商品の担当になりましたが、自分が良いと思う物は海外でも売れると過信してほぼ一人で突っ走った結果、それが「顧客満足」ではなく「企業満足」であると気付き失敗に終わってしまったことを今でも後悔しています。どんな商品であっても、各国のニーズに合った商品を適切な価格に設定すること、また我々「作る側」だけで物事を進めるのではなく「売る側」の宣伝や販売促進という協力を最大限に得ることにより初めて商品は売れていくのだと実感し、一人の無力さと愚鈍さを痛感しました。

大企業のように業務が細分化されていると企画者の意図がメーカーまで伝わり難く、欲しい商品が形になるまで時間と労力を要することもあると思いますが、私は商品企画とメーカー管理を兼務していますので自分の企画する商品に対して情熱を維持したまま中国語を駆使して試作、量産まで短期間で行うことができます。もちろん先輩や営業の方々からアドバイスを頂きながら企画を進めていきますが、(特に好みに関しては)意見がバラバラなので上手に汲み取ることが重要で、最終的には売れる(不良の少ない)商品を作らなければ失敗作というレッテルを貼られます。最初から最後まで任される責任は大きいですが、自分の携わった商品を街で目にすることや、社内他部署の「売る側」から聞こえてくる喜びの声がやりがいに繋がっています。

■ 星野楽器を選んだ理由を教えてください。

当初は好きなことを仕事にしたら一生働く必要は無いと思っていたからです。中学生の頃、友達の家がライブハウスを経営しており、最初に楽器を触ったのが中学2年生のときでした。高校時代はエレキギターを習っていましたが大学2年生から本格的にドラムを始め、そのときに使っていたのがTAMAのSWINGSTARというドラムでした。今でこそ趣味の多様化でバンド人口は減ってきていますが、当時はバンドをやっている人達がカッコ良く見え、”モテる”人の代名詞でした。今思えば下手なドラムを我武者羅に叩いてライブで格好つけていた自分を恥ずかしく思いますが、みんなで音を合わせて心地良いアドレナリンを出せる時間が大好きでした。それでも仕事は大学で学んだことを生かすべきという固定観念が消えず、最初は音楽と関係のない会社で内定を頂いていたのですが、どうしても好きな楽器に関わる仕事がしたいと思い、大学に来ていた求人案内の中から星野楽器を選び面接を受けることにしました。実際に仕事をしてみると好きなことばかりでは無いので「一生働く必要は無い」というわけにはいきませんが、好きな楽器に携わる仕事であれば嫌なことも乗り越えられると思っています。

■ 就職活動をしている学生の方へのメッセージをお願いします。

学生時代に学んだことが大好きでそれを生かせる仕事を見つけられたら、それが天職だと思いますが、とにかく自分の好きなこと、好きになれそうなことを仕事にした方が自分の成長にも会社への貢献にも繋がると思っています。大切なのは入社後にどれだけモチベーションを維持してがんばれるかであり、知識があっても動かない人間は必要とされません。ですから、私が人事担当であれば「目の輝き」で採用を決めます。

世の中にお金は平等に降って来ますが、器の大きさによって拾うことのできる金額は変わってくると信じています。楽して手に入れた大金は欠けた器によって必ずこぼれ落ちます。若い内に自分への投資をしてお皿を大きくしておけば、どんな仕事をしても稼げると思います。

自分の頭を絞って導き出した答えを貫けば、きっと後悔のない就職活動ができるでしょう。目の輝きは相手に伝わるものです。自分が企業側の必要としている人材だと信じて個性を出していきましょう。

ミニアンケート

■ 学生時代にがんばったことは?

バンド活動(特に学祭ライブ)、ゴルフ練習場のバイト

■ 星野楽器に入って「これは苦労した……」と思うことは?

コミュニケーション、雪山の車通勤(通勤中に傾斜の大きい道をいくつも通るので、年に数回有る積雪時はとてもヒヤヒヤします)

■ 星野楽器に入って「よかったな」と思うことは?

生きた中国語の習得、異文化との出逢い、ミュージシャンとの出逢い

■ 星野楽器をひとことで言うと?

音楽好きが集まった歴史のある会社

■ お休みの日は何をして過ごしますか?

ゴルフ、バドミントン、ダーツ、旅行、お酒

■ 好きな音楽は?

テクニカルなロック

■ 今後の目標を教えてください。

英語の上達と共に販売側の知識を身に付けたいです。革新的な楽器を投入し続けてバンドブームが再燃し、競合他社も含め音楽業界全体が潤うと良いですね。

■ オフの一枚

2ヵ月に1回は友達とゴルフに行きます。田舎に住んでいるので近くにはゴルフ場が多く、猿やキジなど変わった動物が顔を出すこともあります。マイナスイオン豊富な森林浴が心地良く、バーディやイーグルを取った夜のビールは格別です。